信頼性のアピール

代表理事あいさつ

全国競売評価ネットワーク 代表理事 北村 雅夫

現在日本経済は好調であり、不良債権比率は過去最低水準の1.5%、企業倒産件数も過去最低水準です。一方金融円滑化法の終了後も金融機関に対してリスケ(借入条件等の変更)の努力義務が継続し不良債権の顕在化が抑制されています。平成22年以降競売申立件数は一貫して減少し、今後も短中期的には低迷すると予測されます。

全国競売評価ネットワーク(KBネット)は平成15年に設立されて以来、「競売評価基準」「標準書式」を作成し、裁判所との連携により司法競売の迅速化と適正化に取り組んでまいりました。

不良債権処理には司法競売、任意売却等の選択肢があります。そのなかで、「司法競売にゆだねることが最も安心できる」という信頼性を、全国津々浦々に浸透させること、すなわち「信頼性のアピール」が、今KBネットワークにとって最も重要なテーマです。

価格の信頼性

評価人の評価に基づいた売却基準価格を出発点として、公開入札という市場原理により売却価格が決まります。評価と市場という競売システムのメカニズムにより必然的に適正価格で売却され、最高価での売却が可能になるのです。売却基準価格は不当廉売防止の機能をもち、適正価格での売却は、債権の極大回収、債務者の財産権の保護、多数当事者の利益調整、後日の価格紛争防止を保証するのです。

データの信頼性

KBネットではBITに基づいた競売データ分析を続けています。その内容は全国の司法競売関係者に共有されます。平成29年2月に「平成27年度競売データの分析」として23,720件の分析結果を報告しました。このような圧倒的な量で透明性の高いデータが開示されているのは司法競売だけです。

最新のデータでは売却率は東京の97.6%を筆頭に首都圏、大阪で90%超、名古屋、福岡、神戸、京都等で85%超となっています。売却価格と市場価格水準との比較は 売却価格/(評価書の「基礎となる価格」)で統計しています。それによると東京など大都市圏は100%超、マンションは29地裁で100%超となっています。これを見れば「競売は安い・売れない」という巷間の誤解は必ず払拭されます。

物件情報の信頼性

物件の調査結果はBITによりインターネットに公開されます。特に物件内部に立ち入らなければ得られない競売ならではの詳細な情報もすべての市場参加者に共有されます。また、全評価人は物件調査委員会が集約する事例集で情報を共有し、物件調査のスキルは高いレベルで均質化されています。「競売の物件調査は信頼できる」と市場参加者に認識してもらいましょう。

評価人の信頼性

現地調査に行くと、任売業者のパンフレット等の活発な営業活動を見ます。裁判所の「配当要求終期の公告」でリストを作り、債務者心理に入りこむ競売ビジネスです。 また売却基準価格に10分の8を乗じた「買受可能価額」をもって、あたかもその額で売却されるかのように誤った(もしくは故意の)説明もなされています。これは競売の大前提である「適正価格での売却」を阻害する方向に働きます。

このようなことに対処するのに、最も大事なことは、現地調査等における評価人の正しい説明と紳士的態度です。評価人の全人格的なものが競売制度の信頼性につながっているといっても過言ではありません。


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